「積立NISA」「iDeco」聞いたことはあるけど、結局どっちがいいの? という疑問を持っている方が多いと思います。両者を簡単に分かりやすく理解したいですよね。
そんな要望に答えるべく、比較表を使いポイントを2点に絞って説明していこうと思います。
もくじ
積立NISAとiDecoどっちを選べばいいの?
結論は、今後のライフプランや現在のライフステージによって変わります。
20代と50代では今持っているお金や、今後のお金の使い道に違いが出てきますよね? 積立NISAとiDecoも同じで、各個人によって合う合わないがあります。
それを理解するために、積立NISAとiDecoの仕組みやメリットを紹介していきましょう。
積立NISAもiDecoどちらも非課税対象
積立NISAは年間40万円まで、積み立て投資の運用益が非課税になります。
iDecoも同様に運用益は全て非課税です。しかし、iDecoの掛け金は職業や加盟している年金制度によって異なり、年間14.4万円〜81.6万円のレンジがあります。
さらに、iDecoの場合は、掛け金の全額が免税対象になり、所得税や住民税が控除になるという嬉しい制度までついています。
例えば所得税10%、住民税10%の人が10万円投資すれば、2万円(10万円×20%)減税されるのです。
とってもお得ですよね?
積立NISAとiDecoの最大のメリットである優遇税制についてご理解していただけましたか?
しかしまだまだ細かい違いがありますので、一覧表にしました。
次の章で詳しく見ていきましょう。
積立NISAとiDecoの違いを比較表で見てみよう
税制優遇以外にも違いがありますので、下記の一覧表を参考にしてみてください。
積立NISA | iDeoco | |
年間投資上限 | 40万円 | 14.4万円〜81.6万円(職業・加入している年金精度で異なる) |
運用できる商品 | 投資信託・ETFなど | 預貯金・投資信託・保険商品 |
税制優遇 | 運用益は非課税 | ・運用益が非課税・掛け金が非課税・受け取り時に年金控除が使える |
運用期間 | 20年 | 65歳まで(運用は70歳まで) |
商品の売却 | いつでも可能 | いつでも可能 |
掛け金の引き出し | いつでも可能 | 60歳まで不可(iDeco購入10年未満の場合65歳まで繰り下げ) |
「積立NISAとiDecoの違いは分かったけど、どっちを優先すべきか」
迷いどころですよね。
積立NISAとiDocoどちらに投資するかの判断を見極めるポイントは大きく分けて2つに絞られます。
次の章では具体的にどのようなポイントがあり、積立NISAかiDecoどちらを優先するかを説明していきますね!
積立NISAもiDecoのポイントは2つ
先ほども申しましたが、積立NISAもiDecoの見極めポイントは大きく分けて2つあります。
ひとつは、”所得控除の有無”
ふたつめは、”現金化のしやすさ”になります。
次で詳しく解説していきましょう!
①所得控除が有るか無いか
掛け金に対して「所得控除の有無」を優先するなら間違いなくiDecoになります。
なぜなら、掛け金に対しての全額控除は積立NISAには無いメリットだからです。
先ほど、積立NISAとiDeco共通のメリットは、運用益に対する税金の免除とお伝えしましたが、積立NISAは運用益が出なければ優遇税制は受けられませんので、100%優遇税制を受けられるとは限らないのです。
その点iDecoの掛け金に対する全額所得控除は魅力的でしょう。
一方、全額所得控除の有無だけで判断するのは危険であるのも忘れてはなりません。
「現金化のしやすさ」も非常に重要なポイントです。
②現金化のしやすさ
iDecoは老後の資金形成を目的としてるので、一覧表にあるように60歳まで引き出すことができません。
逆の見方をすると、老後の資金形成以外のライフプランには対応できないのです。
一方で積立NISAは先述している通り、いつでも積み立てた資産を引き出すことが可能ですので、臨機応変な資産の活用ができるでしょう。
現金化のしやすさは見落としがちな点ですけど非常に重要ですよね。
上記の2つのポイントを押さえた上で、どんな人が積立NISAに合っていて、どんな人がiDecoにマッチしているのかを解説してきます。
積立NISAとiDecoが合っている人はこの人!
積立NISAとiDecoで迷っている方は上記の”所得控除の有無と現金化のしやすさを参考にして判断すればいいと言うことが理解できたと思います。
では、具体的にどんな人が積立NISAに合っていて、どんな人がiDecoにマッチしているのかをみていきましょう。
積立NISAはこれかの現金が必要な20代〜30代がオススメ
いわゆる若年層と言われる方達です。
なぜ若年層は積立NISAがオススメなのかと言うと、
20代〜30代は老後を迎える期間が長く、その間に結婚や出産、住宅購入などライフイベントが多い可能性が高いからです。
ライフイベントの度に多額の資金が必要になりますし、転職や起業するなどの経済的不確定様子もあるので、いつでも現金化できる積立NISAがオススメです。
人生において不確定要素の多い方は積立NISAを検討してみましょう。
もちろん若年層でも貯蓄があったり、ライフプランが安定している方はiDecoに投資することはとてもいいことですし、オススメです。
iDecoは子育てなどのライフプラン終盤の40歳〜50歳がオススメ
ライフプランが決まっており、先述した人生における不確定要素が少ない方はiDecoをオススメします。
やはり所得全額控除のメリットは大きいです。
年金の2000万円問題など老後のお金に対する関心は高まりつつありますし、今後年金を65歳満額でもらえる保証なんてありません。
資産に余裕があるのであればiDecoへの投資も強くオススメします。
積立NISAもiDecoも併用はできるならしよう
ここまで「積立NISA」と「iDeco」をどちらにするか。というお話をしてきましたが、
べつに片方に絞る必要はないです。
どちらの制度にもメリットがありますので、資金に余裕のある場合は両方の制度を利用することはとてもいいことだと思っています。
しかし、若年層に多いと思いますが、月に2万円の拠出が限度で積立NISAに1万円、iDecoに1万円投資するということはオススメしていません。
それよりも今後のライフプランの不確定要素を考えて積立NISAに2万円を投資してから、今後長い人生をかけてiDecoと併用していくという流れが理想的と言えるでしょう。
まとめ
積立NISAとiDecoはどちらに投資をするか迷う選択だと思います。
だからこそ、しっかり自分の今後のライフプランを考えて慎重に選んでいく必要があると思っています。この記事が皆さんの参考にあれば幸いです。